子どもの発想の面白さ

園長日記

子どもの発想の面白さ

年少と2歳児が運動会ごっこをしていました。
競技は、ビン倒し。紅白玉を投げてビンを倒します。
前回までは闇雲に投げているようでしたが、今回は、ビンにしっかり視線を合わせて、投げ方も真っ直ぐに投げられる様に工夫をしているようでした。
ある子が、紅白玉を投げる前に、グルグルと腕を回して投げていました。きっと、普通に投げてビンが倒れなかった経験があって、腕を回せば剛速球が投げられると思ったのでしょう。その姿が可愛らしかったです。

年長が運動会ごっこ終了後、垂れていたせんだんの枝葉にジャンプして触れようとしていました。
私が、「誰が一番に届くかな?」と言うと、何人か集まってきました。最初の子がその場でジャンプすると、あと数センチで届きそうな勢いでした。それを見ていた子が、10メートル以上離れた場所まで駆けていき、クルッと振り返り枝葉に向かって走ってきました。助走を付ければ届くと思ったのでしょう。結果は、ご想像通りでしょうが、全く届きませんでした。

大人なら、グルグル腕を回しても、助走をたくさん取っても、それに比例して飛距離などの精度が上がるわけではないと解るので、幼稚な発想だと思うかもしれません。

でも、子どもたちなりに、ちゃんと考えてのことなのです。
「ただ投げるだけでは倒れない」→「グルグルと回せば、きっと勢いが付いてビンが倒れるだろう」
「その場でジャンプしても届かない」→「助走を付ければ届くだろう」

つまり、状況を分析し、仮説を立てて、それを実践し、検証をしているのです。
まるで科学者のようです。

最近ご縁があって、明星寺の檀家さんになられた方がいるのですが、今日は娘さんを連れてお参りになりました。実は娘さんは20年以上前の明星卒園児です。なので、所謂アラサー世代に成長していましたが、当時の面影がしっかり残っていて、思わず「変わってないね〜!」と叫んでしまいました。お陰で当時にタイムスリップさせてもらいました。
卒園児が、当時の私と同じくらいの年齢になっていると思うと、時の経つのは早いなと感じると同時に、それだけ自分が年を重ねたのだなと感じました。