木工遊び

木工遊び

年中が木陰で木工遊びをしていまいた。鋸で木材を切る、金槌で木材に釘を打つ活動です。
ある子が角材を切っていました。切っていたのは厚さ1.5センチ、幅10センチくらいの板です。初めは刃が定まらず、表面を擦っている状態でした。でも途中で投げ出す気配はなく、黙々と切っています。
次第に溝が出来て半分ほど切れたところで、動きが止まりました。さすがに飽きたのかなと見守っていると、板をクルッと裏返して再び切り始めました。でも、切り始めと同じ表面を擦る状態になると気付いたのでしょう。再度ひっくり返して、また黙々と切りだしました。そして完全に切れると、「切れたー!」と切れた木片を持って満足そうな顔をしていました。切り始めて20分以上経過していました。ここまで集中して活動できるのだなと感心しました。

夕方、スーパーに出かけると、卒園児親子とバッタリ出会いました。卒園児は5年生。店内であることを忘れて、当時の話などで盛り上がりました。
買い物を済ませ、「また会おうね、幼稚園にも遊びに来てね」と約束をし、駐車場に向かいました。卒園児は車に乗ると、窓を開けて名残惜しそうに手を振っています。こちらも手を振り替えし、駐車場を出てお互い見えなくなるまで手を振り合っていました。

帰宅途中に遅番の職員から、烏が路上で息絶えていると電話がありました。戻って確認すると、去年建てた多目的園舎敷地の角にある電柱の下に烏の親子であろう二羽が横たわっていました。そして見上げると、電柱の先にもう一羽が宙づりの状態で息絶えていました。上空には、恐らく家族であろう一羽が鳴きながら私たちを睨むように旋回をしていました。
原因は感電のようです。
感電したのは、たぶん境内のイモグス(クロガネモチ)に巣を作っていた4人家族の烏です。一昨日、烏の子がぎこちなくカァカァと鳴くのを登園した園児が面白がっていて、今朝も5時くらいに、「カァ、カッ、カァ〜ッ、クワッ」などと鳴いているのを聞いて、可愛いなぁと思っていた矢先でした。
きっと、二羽の子烏が巣立つために跳び方の訓練を親鳥としていて感電してしまったのでしょう。

息絶えた家族に近づく人間を威嚇するようにガァガァと鳴きながら上空で旋回する親鳥、一人前になるために飛ぶ練習を重ねてきた子烏、それを見守ってきた親鳥の亡骸・・・。仕方ないのかもしれませんが、なんだか、やりきれない気持ちになりました。
明日の朝が寂しくなりそうです・・・。