悔しさと優しさと
午前中年忌の法事を勤めました。
お勤めが終わると、施主さんから、「今日は幼稚園で何かしているの?」と尋ねられました。
賑やかだったので、行事でもしているのかと思ったのでしょう。
法事後着替えて園に行くと、年長が綱引きをしていました。でも、ちょうど終わった直後だったようで観戦は出来ませんでした。
負けた団の子がその場で蹲ってずっと泣いています。みんなに促されて立ち上がりましたが、泣き止む様子はありません。
暫くして落ち着いたようで担任に連れられてテラスまで戻ってきました。私が「どうした?」と尋ねると、堰を切ったようにまたシクシクとまた泣きはじめました。あぁ、泣きっ面に蜂になってしまったと、自戒していると、その子は、「負けたから悔しい」と声を震わせながら言いました。「悔しかったんだね」というと、「ウン」とうなずきながら抱きついて、またシクシクと泣いていました。負けて悔しくなって泣くなんて、それだけ闘争心や向上心が育っている証です。嬉しいですね。
お子さん連れで園見学に来られていました。すると、年長児がすぐに寄ってきて、何か声を掛けていました。遠くから眺めていたのでよく解りませんでしたが、微笑ましい光景でした。
また、理由が分かりませんが、ある子が部屋に入らずに泣きながら蹲っています。「どうしたの?」と尋ねても理由はよく解らりませんでした。ここにいてもしょうがないよと伝えながら、部屋に連れて行きました。すると、隣に座っていた子がが立ち上がり、その子の頭を優しく撫で始めるのです。私が、その子に視線を向けると。「早く泣き止むといいな」と言いながら、再び頭を撫でるのです。
大人の社会が見習うべき光景をみた感じがしました。